プライミング効果とは「事前情報によって無意識で行動してしまう」心理効果のこと

『プライミング効果』とは、予め与えられた情報等の刺激により後の処理が促進又は抑制される現象のことです。
「意識、無意識」の領域から見てみると、プライミング効果というのは「無意識的」の働きによって行われるのが特徴です。
例をあげると、「連想ゲーム」を始める前に「フルーツ」の雑談をしておくと「黄色」という言葉から「バナナ」が連想されたり、「車」の話題をした後に「赤色」という言葉から「信号」が想起されるような事です。
その例で説明すると「プライマー、ターゲット」というのは、先行して与えられた情報「プライマー」が「フルーツの話題」であり、それにより影響を受けた事象「ターゲット」は「黄色からバナナを連想した事」ということになります。
この「プライミング効果」はマーケティングでの有効ツールとしてはもちろんのこと、教育・指導場面でも学習効率を高めるなどの目的でも活用されています。
プライミング効果には以下のの2種があります。

  1. 直接的プライミング
  2. 間接的プライミング

では、それぞれの違いや共通点については以下で説明します。

1.直接的プライミング(別名:反復プライミング)とは知覚的レベルでおこる現象

『直接的プライミング効果』とは、「プライマー」と「ターゲット」側で情報等による「同じ刺激」が繰り返し与えられることで起こる効果のことです。普通は「知覚的レベル」で引き起こされる現象で、別名「反復プライミング効果」とも呼ばれています。
例えば、一部が隠された言葉を完成させるテストで、「プライマー」としてあらかじめ「さんすう」を提示した後に、「○ん○う」という言葉を完成させる課題を与えた場合、プライマーをあらかじめ処理していない状態よりも反応が早く、正解率も上昇します。
ここで注目すべき点は、単語完成課題を行っている時、「プライマー」として与えられた単語である「さんすう」を「意識的には思い出していない」ということです。つまりこの「直接プライミング効果」は「潜在的な働き」により起こっている現象であるといえます。

2.間接的プライミングとは意味的レベルでおこる現象

「直接的プライミング効果」に対して、『間接的プライミング効果』とは、「プライマー」と「ターゲット」とが同一でない場合に起こるプライミング効果のことをいいます。通常、「意味的レベル」で引き起こされるのがその特徴です。わかりやすく言えば「プライマー」と「ターゲット」に関連性があったり意味的関係に基づいている場合のことです。
具体的には「プライマー」として「トースト」という単語が与えられた場合には「ピアノ」とう単語を与えた場合よりも、「ターゲット」である「バター」を想起する時間が圧倒的に早くなるというような事です。頭の中にある単語を思い浮かべる事により、それに関連した単語が浮かびやすいのです。
「間接的プライミング効果」における、「プライマー」の刺激に対して「ターゲット」想起が起こるメカニズムは、「直接的プライミング効果」と同様で、「潜在的」な働きによるものです。

【応用・実例】プライミング効果をマーケティングに活かそう

「プライミング効果」を利用したプロモーションは、マーケティングとして多いに活用する価値があります。最近は売りたい商品があれば、それをターゲットにした「プライマー」としての情報を、事前に「メルマガ」や「ブログ」「SNS」などを通して発信しておくことで、購買心理をうまく操ることが可能です。
例えば「直接的プライミング効果」を利用するなら、「商品名」と同じ単語を拡散する方法があります。過去の事例として意図的に行ったマーケティングではないですが、1997年にNASAのマーズ・パスファインダー(Mars Pathfinder)という探査機が火星に着陸し大きな話題となった際に、探査機名の単語の一部と同じ名前を持つチョコレート菓子の売り上げが急増しました。
「間接的プライミング効果」を利用する場合は、意味づけしやすい関連性のある「プライマー」を情報として掲載します。例えば高齢者に健康食品を売りたい場合に「歳をとってもいつまでも若く元気な人のライフスタイル」などの記事を予め拡散しておくことで消費者が改めて「健康維持」を意識するようになり、健康になれるなら健康食品も購入してみようかという心理に誘導することができます。
このように消費者の行動は、本人が気付いていない「無意識」に大きく影響されています。「プライミング効果」をうまく利用すれば、元々消費者が欲しかった商品とは直接関係がないちょっとした日常のきっかけから、商品購入に大きく影響を及ぼすことが可能となります。

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