マーケティングの心理学

判官びいき「アンダードッグ効果(負け犬効果)」をマーケティングに活かす方法を徹底解説

アンダードッグ(負け犬)効果のイメージ

アンダードッグ効果(負け犬効果)とは?

アンダードッグ効果(負け犬効果)(underdog effect)は選挙などで負けることが予測された候補者に対して判官びいき(はんがんびいき・ほうがんびいき)として同情票が集まるようになり、結果的に逆転勝利につながることがあるというものです。
特に日本では弱い人を応援して強い人に勝ってもらいたいという意識が強くあり、スポーツでも負けているチームを一生懸命応援するようなことがありますが、これもアンダードッグ効果の1つと言えます。

また、源義経のように当初は平家を倒した功労者として賞賛された一方、最終的に兄の源頼朝の反感を買い、最終的に非業の死を遂げるような場合にも現在に至るまでいいように描かれ、兄の頼朝は全くいいように描かれないというように、様々なところにアンダードッグ効果がみられることがわかります。

アンダードッグ効果の実験から人は業績が乏しい企業を応援しがちなことが明らかに

ハーバード大学の研究者だったニール・パハリア(Neeru Paharia)は、181人の参加者に対してある実験を行いました。
それは架空の会社を2つ紹介するというもので、1つは熱意はあるものの業績が乏しい会社、もう1つは経営努力をほとんどしていないものの業績が立派な会社が紹介されました。
その後、商品の中身で判断されないようにしてから、それぞれの会社の商品を並べてどの会社のものを購入するかという問いを出した場合に、多くの参加者は熱意はあるけど業績が乏しい会社を選んだという結果が出ました。

論文「The Underdog Effect:The Marketing of Disadvantage and Determination through Brand Biography」に書かれていたこの実験結果からもわかるように、儲けている企業よりも一生懸命頑張っている弱者の企業を応援したいという気持ちになりやすく、その心理をうまく利用することが求められます。

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アンダードッグ効果をマーケティングに活用する具体的な方法を紹介

アンダードッグ効果を最大限に活用する場合には、その企業のバックボーンが見えるような戦略が必要になります。

最近では町工場に対する暖かい視線が送られるように、起業時の苦労話や商品開発努力などを広告・チラシなどに記載するというのが1つのやり方です。
やりすぎてしまうと不幸アピールになり逆効果になることから、大々的にやるのではなく、そこまでしてこれだけの商品を作ったという程度にとどめておくことがおすすめです。

あとは商品を試してもらって口コミでいいものが広がれば、一気に売れるようになります。

街中では年中閉店セールを行うお店がありますが、これもアンダードッグ効果を狙ったものです。
閉店セールと聞けば普通は店を畳むものだと思いがちですが、実際は単にリニューアルによる閉店セールであったり、そんな気持ちで毎日取り組んでいるというものであったり、本当の意味で行っているところは少なく、本当に行う場合に苦労することもあります。
それでも目に留まりやすく、同情心から少しぐらい買ってあげようという気にさせます。

同情心を抱かせるために、バックボーンを知ってもらうのが一番手っ取り早く、応援しようと思わせます。
あとはその姿勢をできるだけ長く維持して稼いでおき、次の一手を打つ前に別の戦略を考えておくことでさらに大きく飛躍できます。

アンダードッグ効果の真逆!選挙で見られる心理効果「バンドワゴン効果」はマーケティングに活用できる

アンダードッグ効果によって、負けると予測されていた候補者が勝利をおさめることがありますが、反対に勝つと予測された候補者がさらに人気になって勝利することがあります。
これを「バンドワゴン効果」と言い、勝ち馬に乗っかりたい人たちが一気に乗っかってさらに差をつけることが見られます。

いずれの効果も選挙予測の世論調査でよく見られ、これらを総合してアナウンスメント効果と言います。

日本では何回も選挙予測の世論調査が行われ、陣営の引き締めなどに利用されます。
勝っている候補者は世論調査はアテにしない方がいいと引き締めにかかり、負けている候補者は差が縮まったとさらなる勢いに期待します。
バンドワゴン効果は差がある程度広がった場面で見られ、挽回しようがないレベルであればより水をあけられます。
アンダードッグ効果は差が小さい場合に見られることから、それぞれの陣営は気を引き締めることになります。

経営においても、このバンドワゴン効果の考え方は重要です。
ひとたびライバル商品よりも大きく差をつけた人気を獲得してしまえば、バンドワゴン効果によって多くの見込み客があなたの商品を購入するようになるからですね。
これは流行の商品を多くの人が探し求めることを意味しています。

マイナーな商品のうちは、企業努力と売れていない現状をアピールしてアンダードッグ効果を狙い、売れてきたら流行商品であることをアピールしてバンドワゴン効果を狙うようにしましょう。

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