マーケティングの心理学

【ビジネス心理学講座】「フット・イン・ザ・ドア(一貫性の原理の応用)」をマーケティングに活かす方法を徹底解説

「フット・イン・ザ・ドア(一貫性の原理の応用)」をマーケティングに活かす

フットインザドアとは?

フット・イン・ザ・ドア(Freedman & Fraser, 1966)というのは段階的要請法とも言われる心理効果です。
人は一度決心したことはとにかく貫き通したいという一貫性の原理を持っています。
その心理を巧みに利用しているのがこの方法なのです。

まずは、相手が承諾しやすい要求(第1依頼)から伝えてみます。
簡単なことですからすぐにやってくれるでしょう。
一度承認してしまうと相手が承諾しにくい要求(第2依頼)の応諾率を上げる ことになるのです。

特に日本人の場合は、真面目で義理堅いという国民性があります。
そのためこの手法が更に有効になります。

頼みづらいことがあったり、売りたいけれどこれは無理だろうという大きな商品を営業しなければならなかったり、ビジネスの場では良くあることです。
まずは小さな頼みごとから承認させ、徐々に段階を追って大きな頼みごとへと移行させることで成功率は上がります。

フットインザドアの実験例を紹介

程度の差はあるものの、日本人でなくともこの法則は当てはまります。
スタンフォード大学の社会心理学者フリードマンとフレイザーの実験があります。

家の庭に看板を設置させてもらいたいというのを目標と考えた場合に、

・窓に交通安全のステッカーを貼る(第1依頼)
・一戸建て住民の庭先に交通安全の立て看板を立てる(第2依頼)

としたのです。

この法則を利用した場合に、第1依頼後の第2依頼の応諾率は47.6%でした。
ですがとにかく看板設置のみを伝えたグループ、すなわち最初から第2依頼の応諾率は16.7%しかなかったのです。

「安全運転をしましょう」という大切な内容の看板ですが、やはり自宅の景観を損ねるものだけにすぐには了承出来ないのが心理です。
しかしながら、看板と違って交通安全のステッカーを貼るだけならそれほど難しいことではありません。

まずは第1依頼から入れば、すんなりと次へと繋がっていくのです。

フットインザドアと一緒に知っておきたい説得術5つ

フットインザドアの他にも様々な説得術と呼ばれるものはあり、それを知っておくと依頼の成功率は格段に上がります。

「ドアインザフェイス」とは、フットインザドアとは真逆の方法で、過大な要求を提示し、相手に断られた時点で小さな・しかし本命の要求を出すものです。
「ローボール法(特典除去法)」は、相手の承諾しやすい好条件を出して、段階を追って相手に不利な条件を突きつけるものとなります。
「ザッツ・ノット・オール法(特典付加法)」は、おまけを付けてお得感を感じさせ購買意欲を高める方法。
「不安ー安堵法(ドリンスキとノーラトの実験)」 はやくざが使うような手法で、多くのストレスや心配を与えて心を無防備にさせた後、ふいにそれを取り除き合理的決定が出来ないままにリクエストに応えさせるものです。
「乗法的・規範的影響(ラトゥールとマンレイの実験)」は、まずはその行為が素晴らしいことなのだという乗法を与えた上で、それを勧める方法です。

このように説得術には、様々な手法があるのです。

「ドアインザフェイス」をマーケティングに活かす
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フットインザドアをマーケティングに活用する方法

フットインザドアはマーケティングにも活用できます。

ブログのメルマガ登録や、YouTubeのチャンネル登録や試食などのプロモーション・無料サンプルというのは、いずれも最初の小さな要求です。
そこにはちょっとしたご褒美的なものもあったりして、ついつい一歩踏み入れてしまうのです。
そうなればこっちのものです。

コピーライティングに応用する場合には、セールスコピーの最初で読み手を限定することで小さな同意を得るようにしています。
たとえばダイエット商品を売る際、「とにかく痩せたいと思っているなら、このお手紙はあなたの役に立ちます」とあったら、ちょっと身を乗り出してしまうのではないでしょうか。

メルマガやチャンネル登録だって、このセールスコピーに惹かれて一歩踏み出してしまったのでしょう。
もしかしたら、割引やおまけといったご褒美に惹かれてしまったのかもしれません。

営業マンが家に来た時・営業の電話がかかってきた時の対処法として、ドアを開けない・何も話さず電話を切るというのがあります。
実はそれが大切なのです。
「ちょっとだけ」という言葉についつい心を許したら、いつの間にか判子を突いていることになります。

最初の小さな要求をも跳ね返すだけの力が必要なわけです。
せっかく足を伸ばしてくれているのだからという考え方は、義理堅い日本人の心理を上手く付いています。

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