うちでは、商品コンセプトの作り方・考え方についても教えています。
ここでは、商売をするなら欠かせない、コンセプトメイキングについてお話ししますね。
コンセプトメイキングとは?
そもそも、コンセプトとは何でしょうか?
コンセプト(concept)を英和辞書で調べると、次のように出てきます。
- 概念
- 観念
- 考え
- アイディア
- 構想
など
これらはどれも、骨子を作るようなものを意味していますね。
そんなニュアンスから、日本で「コンセプト」という言葉を使う場合、ざっくり言えば“ブレない方向性”という意味で使うことが多いです。
例えるなら、ゴールを見失わないために重要なコンパスやGPSといった、ガイドのような役割を果たすものというイメージですね。
では、なぜ商品開発にこうしたガイドが必要になると思いますか?
少しだけ、コンセプトメイキングの必要性についてお話ししますね。
コンセプトメイキングが必要な理由は?
コンセプトメイキングが必要な理由は、主に2つあります。
- 売れる商品を作ることができる
- 商品開発や販売の段階で、迷いなくプロジェクトを完遂できる
それぞれについて、簡単に説明しましょう。
1.売れる商品を作ることができる
さて、商品・ウェブサイト・企画・デザイン・サービスなどあらゆることに共通して言えることですが、もしコンセプトという方向性が曖昧だと、どうなるでしょうか?
次のような内容が、相手にさっぱり伝わりませんよね。
- 何のための商品なのか
- 何が知れるウェブサイトなのか
- 何の企画・サービスなのか
- 何を伝えたいデザインなのか
そうならないために必要なのが、コンセプトメイキングなんです。
コンセプトメイキングとは、その名の通り、コンセプトをメイク(=作る)することです。
コンセプトメイキングを行ってコンセプトを明確にすることで、商品開発やマーケティング、そしてブランディングなどに役立ちます。
たとえば、性格がハッキリしていたり、明確な目標に向かって突き進む人が共感を得られるように、コンセプトがハッキリしている商品なども共感を集められるんです。
つまり、売れる商品を作ることが可能になります。
2.商品開発や販売の段階で、迷いなくプロジェクトを完遂できる
さらに、コンセプトメイキングをしっかりと行っておくことは、開発者・販売者側にも重要です。
一貫した方向性が決まっていないと、開発が進み始めても、本当に商品が売れるのか不安ですよね。
また、コンセプトが固まっていないと、プロジェクトが頓挫してしまったり、失敗に至って損失が発生したりすることもあります。
壁にぶつかっても乗り越える、道に迷いそうになっても自信を持って前に進む、こういう時に勇気を与えてくれるのがコンセプトメイキングです。
このように、コンセプトメイキングは商品を開発するときには欠かせない作業なんです。
そして、数々のヒット商品を生み出し、14年間で100億円以上を売り上げてます。
その最大の理由は、コンセプトメイキングをしっかりと行い、確実に売れる商品を考え抜いて開発してきたからです。
ぜひ販売中の開発教材・サービス一覧ページで、ぜひ私たちのコンセプトをチェックしてみてくださいね。
コンセプトメイキングの必要性について、よくわかりましたか?
さらに、そんなコンセプトメイキングをしっかりと行うことで、たくさんのメリットがあるので簡単にお話ししますね。
商品開発でコンセプトメイキングをするメリット
コンセプトメイキングによって商品の方向性や個性が明確になれば、他商品との違いがハッキリします。
すると、商品のベネフィットをわかりやすく伝えられるようになり、マーケティングがやりやすくなるんです。
また、揺るぎないテーマや確固たる信念があれば、共感する人達から支持されるため、ブランディングにも役立ちます。
一流ブランドに目を向けてみるとわかりますが、どれも方向性が明らかですし、独自の魅力が付加価値になっていますよね。
これらをまとめると、商品開発でコンセプトメイキングをしっかりと行うメリットには、以下のようなことが挙げられます。
- 商品の特徴や魅力、ベネフィットが明確になる
- ターゲット顧客のペルソナ(悩み・状況など)が明確になる
- オファー内容やコピー内容の方向性がブレにくくなり、一貫性を保てる
- マーケティングやブランディングがしやすい
- 消費者に価値が伝わりやすいので、ファンになってもらいやすい
- 結果、商品が必要な人の手に渡りやすくなり、感謝されつつ売上も伸ばせる
このように、コンセプトメイキングは商品開発〜販売までの過程における詳細な部分にも関係しています。
商品開発であれば、色や形に素材など、商品の特徴を決める様々な要素が存在しますが、それを決定する際の決め手となるのがコンセプトなんですね。
なぜ特定の色や形を選ぶのかといった、理由を説明するものでもあります。
コンセプトメイキングをしっかりと行えば、こうした細かい要素をすべて論理的に説明できるようになり、顧客から納得されて選ばれる商品ができあがるんです。
コンセプトメイキングの成功事例5つ
それではここで、コンセプトメイキングのメリットによって、成功した具体的な事例を紹介します。
ライオン株式会社
日用品でお馴染みのライオン株式会社は、コンセプトメイキングを徹底的に行うことで結果を出した成功事例の1つです。
これは会員サイト運営の事例で、最初はオーラルケアの情報共有と問題解決という基本的な方向性のみが決まっていました。
Webコンサルティングを行う半年の間にコンセプトメイキングを行い、ターゲットをマタニティに絞る結論を出し、目標の860%を超える会員獲得を達成しています。
アメリカ元大統領のオバマ氏
商品ではありませんが、アメリカ元大統領のオバマ氏が度々口にしてきた、「Yes we can.」のフレーズもコンセプトメイキングの成功事例です。
途中をフレーズを変えることも、アレンジもしていないので、言葉と行動に一貫性が見られるコンセプトの事例なりました。
簡単に覚えられたり人々が口にしやすかったり、単純明快でストレートに伝わることも、大統領選勝利の結果に繋がったと考えられます。
Webサイト「nanapi」(※現在サービス終了)
Webサイトのnanapiは、7分で生活を便利にするライフレシピ共有というコンセプトに基づき作られています。
7分と時間を決めていることや、ライフレシピを専門的に取り扱い、それを共有するコンセプトに明確性が窺えます。
サイト名にナナと入っているので、コンセプトは徹底的に検討して決められたのだと伝わります。
サービス公開後、僅か3日で100万PVを達成しています。
ヴィレッジヴァンガードのネット通販
ヴィレッジヴァンガードのネット通販は、遊べるECのコンセプトで開発されています。
生活雑貨を中心に取り扱っていますが、パーティーグッズも扱い充実させることで、文字通り遊べるECサイトとして若者に人気のECサイトとなっています。
元々は本屋のサイトなので、一見すると方向性がぶれている見えますが、実はコンセプトは一貫していたんですね。
成城石井
老舗スーパーの成城石井は、関東圏を中心に店舗を展開するローカル店ですが、1号店が誕生した1976年以降も右肩上がりの成長を続けます。
その成長の鍵を握るのがコンセプトメイキングで、このお店でしか買えない商品を取り扱い続けることが、成功事例の理由になっています。
勿論、それだけが全てではありませんが、他では扱わない商品を探して仕入れることにより、他店との差別化を実現する結果に至りました。
商品の質と量にも妥協しないこと、それに継続し続けるという揺るぎないコンセプトがあることで、必然的に集客力が上がり売上も伸びているわけです。
これらは、コンセプトによって分けられています。
YCSは、経営者が好きなこと・価値観に合ったことで今よりも上のステージ(年商1億〜10億規模)に進むために必要なことを教えるサービス。
CBAは、志ある経営者を日本に増やすために、副業から始めて起業したい人に最新のマーケティング手法やビジネスの作り方を教えるサービスです。
コンセプトを切り分けることで、サービスでの提供内容を練ることができ、どちらのサービスも顧客満足度が高く、ヒット商品となっています。
商品コンセプトを作る具体的な方法
商品のコンセプトメイキングをするには、具体的に何を作りたいか、どこに力を入れたいかといった要素をリストアップして、それを落とし込む必要があります。
こうした作業をする際に必要となるのが、以下の3つです。
- リサーチ
- コアコンセプト
- サイレントマジョリティの声
リサーチは市場調査のことで、業界の動向を分析したり、消費者のニーズを調べるといったものが当てはまります。
市場にはトレンドがありますし、それは常に変化するものですから、何がどう変わるのか知ることは大切です。
一方、コアコンセプトは名前からも分かるように、コンセプトの核となる要素です。
誰に対し、何のために商品を作るのか、何を使ってどう形にするかなどです。
サイレントマジョリティは物を言わない多数派のことで、市場に確かに存在しているものの、欲しい物や必要としている商品のニーズが伝わりにくい存在です。
リサーチではこういう層にも耳を傾け、本当に必要としている商品を具体的にして、コンセプトに活かします。
サイレントマジョリティの意見が案外重要なポイントになり得ますから、貴重な意見を逃さないようにすることが肝心です。
商品コンセプトを作る方法は簡単!たったの3ステップ
コンセプトの作り方は、以下の手順で行います。
- リサーチ結果に基づいて商品のコアコンセプトを決める(他商品にはない差別化ポイント/USPは?)
- 商品販売ターゲットのペルソナを作る(どんな悩みを持った人がターゲット?)
- 最終的な商品コンセプトを完成させる(顧客の想像を超えるような結果・ベネフィットは得られる?それは何?)
これら3つを具体的にしていくことで商品コンセプトが明確になり、セールスポイントやキャッチコピーが伝わりやすいものに変わります。
たとえば、20代の男性が店頭で手に取りやすいフレグランス、基礎代謝が落ち始めた女性がカロリーを気にせず食べられるパンなど、商品コンセプトのフレーズは実にシンプルです。
ところがこのフレーズを導き出すまでが大切で、サイレントマジョリティを含めたリサーチに始まり、コアコンセプトを経てコンセプトメイキングを完了することになります。
コンセプトが完成したら開発段階に進みますが、ここで決めたことは最後まで不変ですから、後で変えずに済むよう念入りにブラッシュアップしましょう。
独自性や他が真似できない強みを採り入れると、コンセプトはより強固なものとなって、自信や商品の完成度に結びつきます。
コンセプトメイキングを学べる本おすすめ6選
電通Bチーム(2020) ニューコンセプト大全 仕事のアイデアが生まれる50の思考法 KADOKAWA
株式会社電通の社員のうち、それぞれの卓越した得意ジャンルを持つ人材によって構成されるクリエイティブチーム「電通Bチーム」による書籍です。
得意ジャンルと広告業の知識の掛け合わせにより、新たなコンセプトの切り口を提案してくれます。
出版年も新しく、できるだけ目を通しておきたい一冊です。
山田壮夫(2016) コンセプトのつくり方 たとえば商品開発にも役立つ電通の発想法 朝日新聞出版
大手広告代理店に勤め大ヒット商品を連発するコンサルタントの著者が、ロジカルシンキングの大体的な方法論を解説します。
面白いコンセプトが作れない理由は、学校や会社で学べることが正しい論理的な方法論にあると著者は言います。
常識を覆し、論理的思考に身体的思考を組合わせ、新しい発想をするコツが身につきます。
玉樹真一郎(2012) コンセプトのつくりかた ダイヤモンド社
世界で9,500万台を販売して、3億人もの人を夢中にしたゲーム機のWiiを取り上げ、コンセプトを開発した人物に焦点を当てているのが概要です。
コンセプトとは何か、その根本を問い掛けつつ実例を挙げて解説しているのがこの1冊です。
改めて大ヒット商品を開発した人物と企業の凄さが分かるので、書籍タイトルに恥じない内容です。
木谷哲夫(2012) 成功はすべてコンセプトから始まる ダイヤモンド社
マッキンゼー出身の著者がコンセプトの立案力とは何か、それを分かりやすく解説する内容のスタイルです。
世の中のヒット商品には必ずコンセプトがあって、そのアイディアやお金にする力、仲間といった要素が重要だと説きます。
読み進めやすく、日常的に何気なく感じることに対する答えが見つかったりします。
高橋宣行(2007) コンセプトメイキング変化の時代の発想法 ディスカヴァー・トゥエンティワン
独自のコンセプトなしでは企業も個人も生き残れない、ということを教えてくれる本です。
概要は、競争の時代でいかにブレずに済むコンセプトメイキングを行うか、その疑問と答えが書かれています。
国内外の有名企業86社の事例を取り上げ、コンセプトからブランディングにキャッチコピーまで図解入りの解説です。
出版から10年以上が経過した現在でもトップクラスの人気を誇ります。
松本裕(2008) 卒業設計コンセプトメイキング 学芸出版社
最後にビジネスとは少し離れますが、この本は建築系学生が取り組む卒業設計を扱い、コンセプト設計を実例で学べる作品です。
卒業設計に挑戦する学生は、それまでの設計演習とは違い、自身が敷地の選定から完成を目指す必要があります。
アイディアが浮かばない、空回りするなど、学生の生々しい本音と問題を解決する先生とのやり取りが、本の中で繰り広げられます。
建築系学生にとっても、それ以外の分野の人にもコンセプトメイキングのヒントになるはずです。
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