今回お話しを伺ったのはこのプロ!

元スナック経営者のウェブライター天さん
23歳のときにスナックを経営していた経験があります。
飲食店を経営するのであれば、利益率が高くて気軽にできそうなスナックをやってみようと思った時、開業の仕方や手続き・料金相場について知りたくありませんか。
スナックを開業するにあたり、必要な手続や物件探し・お得な備品の買い方や注意点などについてご紹介します。
物件を探す時のポイントや、儲けるコツについてもお話しますね。

スナック経営で成功するために!まずは出店場所と想定客のリサーチを徹底的に行う

スナック経営で成功するために出店場所と想定客のリサーチを徹底的に行うイメージ スナックを経営するためには、まずどんなお店で、どのような客層のお客さんにきて欲しいのか、を決めましょう。

次に、出店場所やお店の大きさを決めてから、以下の3つをやっていきます。

  1. 想定される客層からスナックのコンセプトを決める
  2. 客層やコンセプトから考えて出店地域を探す
  3. 出店予定地域の料金相場を調べる

スナックを開店する前に、しっかりとリサーチをすることで、他店との差別化ができるので、丁寧に取り組んでくださいね。

1.想定される客層からスナックのコンセプトを決める

スナックと言っても、いろんなコンセプトのお店があります。
自分が経営するのに、何も決めないで何となく営業しているより、しっかりとターゲットを絞ってコンセプトを決めたほうが、よいのです。

独身の男性向けのお店であれば、若い可愛い女の子がいればよいのですが、熟年層の男性向けだとそれなりに会話するスキルが必要です。
単に可愛いだけだと飽きられてしまう可能性があります。

近所の奥さん達向けであれば、イケメンのチーフを雇うとか、ターゲットをどうするかによって従業員を変える必要があるのです。

また、お店のコンセプトも大切で、コンセプトによって集まるお客さんも変わります。
自分が来て欲しいと思う客層を具体的に決めます。
若い世代・中高年・会社の役員・商売人・女性客・独身・既婚者・主婦などなるべく具体的に考えます。

次に、その客層のお客さんに対するコンセプトを決めます。
例えば、主婦が連れ立って安心して楽しめるお店・お客さん同士が友達になれるお店などと言う感じです。

2.客層やコンセプトから考えて出店地域を探す

来て欲しいお客さんを具体的に想定したら、その人達がどんな場所に多いのかをリサーチします。

若い世代がターゲットなのに、会社役員や社長が多い場所では、来てくれるお客さんの層が違います。
若い世代が好む場所に、出店地域を絞る必要があるのです。

落ち着いた世代であれば、その客層が好む場所に出店しましょう。

ここを間違えると、来店するお客さんが自分の想定と合わなくなるので、気をつけてくださいね。

出店場所の規制について

お店を出す場所によっては、いろんな規制がある地域があります。

  • 接客
  • 営業時間
  • 騒音
接客に関してスナックは風俗店とみなされることがあるので、きちんと風俗営業の許可を取りましょう。 無許可で営業していると、風営法違反となり、2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金と罰則があるので注意してくださいね。 具体的に風営法で「接客」とみなされるのは、以下のようなものです。
  • カラオケでのデュエット
  • お酌・談笑
  • ダンス
  • など

また、風俗営業の許可を得ていても深夜のデュエットや手拍子などは行わないようにします。

風俗営業は原則午前0時まで、東京都では一部の地域で午前1時までの営業と決まっているのです。
午前0時以降、お酒を提供して営業を行う場合は、合わせて「深夜における酒類提供飲食店営業」の許可も必要です。

もう1つ、カラオケの騒音にも気をつけましょう。
騒音や振動についても風営法での決まりがあります。
詳細はお店のある地域の条例を確認しましょう。

一例として、東京都での商業地域では、午後6時から午前0時前の時間は50デシベルです。
この基準に違反したら、最初に遵守事項違反で指示処分となり、それも破ると10~80日間の営業停止処分を受けます。

自分がお店を開店する予定の場所が決める前に、その地域にある規制を調べるとよいでしょう。
物件を探すとき、不動産屋に確認してもらいます。
この他の規制に関しては、市役所や区役所に確認するようにします。
たとえば、以下のような規制があります。

  • 工業専用地域、工業地域、第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域では、酒類を提供するスナックを建てることもダメ
  • 客室を作るなら、ひと部屋あたり9.5平方メートル以上の広さが必要
  • 照明の明るさにも、都道府県によって決まりがある

(参考:一般財団法人 地方財務協会 スナックと地方自治 第一種地域 P4風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律施行規則 第七条 法第二条第一項第一号に掲げる営業

3.出店予定地域の料金相場を調べる

お店をする場所が決まったら、その周囲にあるお店に実際入って、雰囲気・スタッフ・置いているお酒の種類・料金体系・接客などをよく見てください。
何件かのお店に行ってみて、その周囲の料金相場を把握するようにしましょう。

その料金相場と行ったお店のスタッフ・接客などを自分の経営する予定のお店を比べて、料金を設定します。
理想は、周囲のお店より少し安い価格設定にすることです。

スナックの開業に必要な物資を調達する

スナックの開業に必要な物資を調達するイメージ 出店場所を決めたら、不動産屋を回ってお店を探しましょう。

出店場所とお店が決まったら、次は営業に必要な物資を買います。
スナックを開店する時に、必要な設備や備品を買い揃えるために、リサーチをしてみましょう。
実際の店舗で買うほうがお得な場合と、ネットのお店で買うほうがお得な場合があります。

店舗を回りながら、同じ商品を安く売っているネットショップも調べて行きましょう。
店舗で買うほうは安いものは店舗で、ネットショップのほうが安い場合は送料も考えて買うようにします。

また、中古でも問題ないものは、リサイクルショップで揃えるのもよいでしょう。

1.物件を探すなら、居抜き物件がオススメ

スナックを開こうと思ったら、まずは物件探しからスタートすることになります。
お店がないと営業できないので、空き店舗を探して歩く必要があります。

物件を探す前に、席の数・従業員の予定数・お店の大きさなどを決めておくとよいでしょう。

もとがスナックでないお店にスナックを作るとコストが高くなってしまいます。
内装・テーブル・椅子・カウンター・バックボーン・厨房・トイレなど改装費用が大きくなるのです。

スナックだけでなく飲食店を開くとき、居抜き物件を探すとコストダウンできます。
スナックを経営していたお店だけど、何らかの事情で閉店したお店が狙い目です。
この状態を「居抜き」といいます。

居抜き物件を見つけることができたら、必要な部分だけ改装すればよいので大幅にコストダウンできます。
スナックを開こうとしている都道府県・場所(繁華街・駅前など)・居抜き物件かどうかで開業に必要な費用が変わります。 お店を探すときは、居抜き物件から見ていきましょう。

2.テーブルや椅子、グラスやお酒など備品も一式揃える

スナックを開くにあたり、必要な備品を買う必要があります。
居抜きで、テーブルや椅子がそのままであれば、利用することも可能ですが、そうでない場合は買い揃えないといけません。
この場合、新品でないといけない訳ではないので、リサイクルショップなどを利用すると良いでしょう。

厨房に必要なもの
調理台・シンク・冷蔵庫・冷凍庫・食品保管用の設備・調理機器・食器類・グラス・清掃用具・ゴミ箱
消耗品として必要なもの
洗剤類・割り箸・おしぼり・調味料入れ・爪楊枝・虫よけ用品・救急箱・使い捨ての手袋・ペーパーナプキン・ふきん・エプロン・会計用伝票・領収書・のぼりなど
会計に必要なもの
レジ・ロールペーパー・クレジットカードリーダー・オーダーエントリーシステムなど・釣り銭トレー・伝票挟み・小型金庫・コインケース・電卓
その他
冷暖房機器・防犯設備・音響設備・照明器具・テーブルや椅子・看板・電話やFAX・コンピューター・ナプキン入れなど

元スナック経営者のウェブライター天さん
筆者も大阪でスナックを開店する前に、道具屋筋でいろんなものを調達しました。
看板はオーナーがどこかで見つけたものをリユースしたのを覚えています。
全て新品で揃えると気持ちよいのですが、中古品でも問題なく壊れもせずに使えましたので、最初は中古で揃えると良いですね。

スナック開業に必要な手続きまとめ

スナック開業に必要な手続きのイメージ スナックを開店する前に、必要な手続を行いましょう。
届け出や許可申請を行うために、行く必要があるのは7つの場所です。

  1. 保健所
  2. 公安委員会(警察署)
  3. 消防署
  4. 税務署
  5. 社会保険事務局
  6. 労働基準監督署
  7. ハローワーク
それぞれ必要に応じて行く場所もあるので、ざっと見てみてくださいね。

1.保健所

スナックでは、飲食物を提供するので衛生管理をする必要があります。

飲食店の許可をもらわないと開店出来ないので、まず保健所に行きましょう。
飲食店営業許可申請と食品衛生管理責任者設置(講習を受ける必要がある)を取ることからスタートします。
飲食店営業許可申請は、お店が完成する予定日の10前までにしておきましょう。
食品衛生管理者の講習は、行う日が決まっているので、先に申し込む必要があります。
開店日のおよそ2ヶ月前に、申込みをしておきます。 保健所に確認して申込みをしましょう。

(参考:厚生労働省 食品衛生管理者

費用
東京都の場合は、講習費用として1万円を受講当日に支払います。 (※受講資料は都道府県によって違いますので、お店を開店する地域にある食品衛生協会に確認してください。)
講習内容
衛生法規2時間・公衆衛生学1時間・食品衛生学3時間(テストを含む)

(参考:食品生成管理者養成講習会 東京都

2.公安委員会(警察署)

スナックの営業時間が、午前0時以降になる場合は、深夜酒類提供飲食営業の届け出(午前0時以降に酒類を提供する場合)をしておきましょう。

また、お客さんにお酌をしたりデュエットをすることもあるので、風俗営業許可申請もしておきます。
深夜酒類提供飲食営業の届け出は、営業を開始する予定日の10日前までに、風俗営業許可申請は営業開始予定日の2ヶ月前までに行いましょう。

3.消防署

スナックでも簡単なお料理を提供します。
その際、火を使った調理をするので、収容人数が30人を超える場合には、防火管理者選出届けも忘れずにしておきましょう。

また、防火対象物使用開始届も必要な場合がありますので、お店を開店する地域の消防署に確認してください。

4.税務署

法人の場合と個人の場合がありますが、以下の届け出をしておきましょう。

  • 法人設立届け(法人のみ)
  • 個人事業の開業届け(個人のみ)
  • 青色申告の承認申請書
  • 減価償却の評価方法の届出書
  • 給与支払事務所開設届出書
青色申告で税金の申告をすると青色申告特別控除といって納める税金が軽減されます。

また、赤字が3年繰り越せますし、家族への給与を経費にすることもできるのです。
お店を営業すると必ず税金の申告をする必要があります。

開業してから1ヶ月以内に、税務署に行って届け出をしておきます。
開店前から、物品を買う時には、必ず領収証をもらって保管しておくとよいでしょう。

5.社会保険事務局

必要に応じて、以下の届出を行いましょう。

  • 健康保険・厚生年金保険新規届出書
  • 被保険者資格取得届
  • 被扶養者届
法人の場合は強制的に加入させられますが、個人の場合は任意です。

個人で加入するメリットは、スタッフを必要なだけ雇うことができることです。
お客さんが多くなったときに、スタッフの数が少ないと丁寧な接客が難しくなります。
そのため、お客さんが離れて売上が減ると言うもったいないことになってしまうのです。

また、保険に加入していることでスタッフが安心して働けるし、新たに募集をしても集まりやすくなります。
個人で売上が伸び法人にした場合、節税することが可能です。
健康保険に加入すると、国民健康保険より保険料が安くなる可能性があります。
また、傷病手当や出産手当金が支給されます。

組合の保険だと、年収130万円未満である家族は保険料負担がなくなります。
厚生年金に加入すると配偶者の保険料負担がなくなることがあります。
また、国民年金よりもらえる年金の金額がアップします。

届け出が必要な場合は、なるべく早く行いましょう。

6.労働基準監督署

スタッフを雇う場合に以下の届け出が必要です。
雇用日の翌日から10日以内に、労働基準監督署に行って届け出をしましょう。

  • 労働保険関係成立届け
  • 労働保険料申請書
1人で営業する場合は、必要ないのでこちらも必要に応じて行うようにします。

7.ハローワーク

従業員を探すアテがあるならよいのですが、ない場合は無料で求人できるハローワークを活用します。
また、スタッフを雇う場合には以下の届け出を、ハローワークに提出しましょう。

  • 雇用保険適用事業所設置届
  • 雇用保険被保険者資格取得届
こちらも雇用日の翌日から10日以内に行います。
(参考:厚生労働省 事業主の行う雇用保険の手続き

このような手続が面倒に思う場合や、自分でしている時間がない時は、司法書士などに依頼するのも1つの方法です。

スナック開店後は売り上げを増やすために常連客と口コミを大切にしよう

スナック開店後は売り上げを増やすために常連客と口コミを大切にしようのイメージ スナックを開店した後は、お客さんにリピートしてもらえるように、丁寧な接客をしましょう。
新規のお客さんを集めるより、来てくれたお客さんにリピートしてもらうほうが、労力も費用も少なくてすみます。

  1. 常連客を作る
  2. 口コミは効果絶大!今はSNS集客も利用して
  3. 儲かったお金の税金はしっかり精算!

1.常連客を作る

スナックを営業するにあたり、一見さんしか来ないお店はないでしょう。
どこのお店でも、必ず常連客がいるものです。
リピートしてもらえるように、しっかりとお客さんをフォローしていくようにします。

例えば、お客さんが来た時にちょうど満席で座れなかった場合、放置して帰すのではなくビールの1杯をおごりで飲んでもらうと、お客さんは気分を害さず帰ってくれます。
今日は満席だったけど、また来ようと思うような心配りをしていきましょう。

2.口コミは効果絶大!今はSNS集客も利用して

近隣のお客さんがきて、お友達に口コミでお店をオススメしてくれると、集客ができます。
お店にきてくれたお客さんが、満足してくれるより少し上のサービスを提供すると、口コミしようと言う気持ちになります。
サービスに満足して、次は奥さんやお友達と一緒にお店にきてくれるのです。

顧客満足度は、スナックでも大切なポイントです。
楽しく遊んでくれるように、まずは相手のことを知って、楽しませるようにしましょう。

また、今の時代はSNSでの集客や顧客フォローができます。
インスタグラムに、楽しそうなお客さんの画像を投稿したり(もちろんお客さんの許可を得て)、LINE@でお得情報を配信したりして行きましょう。
Facebookでグループを作ったりしてお客さんとコミュニケーションを取るのもよいですね。

3.儲かったお金の税金はしっかり精算!

スナックで儲けたら、しっかりと税金の申告をしましょう。

開業時に、税務署に届け出をした時、記帳指導を行っていないかを確認します。
地域によっては、税理士さんが無料で記帳指導をしてくれるサービスがあるのです。
税務署に確認すると教えてくれると思いますので、経理が全然わからない人は、聞いてみてくださいね。

また、年間の売上が1,000万円を超えると消費税の課税業者になります。
売上が1,000万円を超えた、翌々年に消費税の確定申告をすることになるのですが、税務署から消費税について勉強できる講習などの案内が来ます。

それでも、わからない場合は税理士さんを雇うか、その都度税務署に質問するようにしましょう。
ざっくりと、税務申告について理解している場合は、税計算のソフトを使うことも可能です。

何も分からない時でも、入金と出金(何に使ったかと日付)はわかるようにしておきましょう。
入金と出金が自分が売上から取って生活費などに使った金額を、きちんとメモしてあれば、所得税の申告をする帳簿を作ることができます。
忘れずに、スマホのカレンダーにメモしておくとよいでしょう。

今回お話しを伺ったプロよりひとこと

スナックは開店準備から、許可申請や届け出など、たくさんするべきことがあります。

出店からスタッフの雇用・酒類の取引先・提供する料理など考えて決めることが多いのです。
お店を営業して行く中で、スタッフが結婚してやめたり、酔っぱらいに絡まれたり、いろんなことが起こってきます。
何もかも、すべてが順調ということもないでしょう。
問題が起きた時に、1つ1つ乗り越えてお店が続いて行くのです。

時に、とてもつらい思いをすることもありますが、営業していて楽しい思い出もたくさんできます。
季節ごとにイベントを企画したり、常連客の感謝デーなどでサービスをしたりして、上手くお客さんを掴んで行ってくださいね。

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