クレショフ効果とは?

クレショフ効果とは認知バイアスの1つで、本来であれば無関係な映像でも映画のように編集する事で意味があるように感じさせる効果です。
旧ソビエト連邦の映画人レフ・クレショフ(Kuleshov,Leb)が提唱した心理効果はモンタージュ(montage)理論(エイゼンシュタイン 1981) から得られていると言われています。

モンタージュとはフランス語でそもそも「全体の再構成や機械の組み立て」といった意味を持っており、そのモンタージュを冠した理論は複数の画像や映像のシーンを組み合わせた場合、後ろのシーンは前のシーンによって様々な意味を獲得すると提唱しているものです。
つまるところクレショフ効果と同じ内容なわけですがそれも当然で、元々この効果はモンタージュ理論がもたらす働きを言葉にしたものであります。
もっとも似ている効果は他にもあるので混合しないように要注意です。

クレショフ効果は3種類

クレショフ効果は3種類に分けられています。

創造的地理

レフ・クレショフは自ら行って明らかにした実験結果で、1枚だけは別の場所で撮影したシーンを他のシーンに組み合わせたら観客は「同じ場所で撮影した」と認識した作用です。

創造的人間

また同様な意味であり、カットの組み合わせで脈絡のないカットでも登場人物たちの仕草や動作で関係性を推測します。

意味の創造

言うまでもなく、カットされた空間だけの世界を生み出す効果です。

これらの効果をまとめる例を挙げるなら、赤ワインの写真の横にはチーズとハムの写真が置かれています。
十中八九ほとんどの人が食べ物のイメージを抱くはずですが、赤ワインの写真の横にぐったりとした人間の写真を置いたら食べ物のイメージはなくなって泥酔や殺人といった意味合いに変わっていくものです。
これらを1つ1つ区別したものが先述した3種類の効果というわけです。

プライミング効果・文脈効果とクレショフ効果の関係性を知っておこう

プライミング効果とは、事前に情報を見聞きする事で別の内容が覚えやすくなったり思い出しやすくなったりする効果です。
引っかけクイズで有名な「10回クイズ」が分かりやすい例として挙げられています。

そんなプライミング効果とクレショフ効果の関係性は、直前の情報に直後の情報が影響されるという作用で、言わばクレショフ効果はプライミング効果が大きく関わっているわけです。

一方、文脈効果とは前後の文脈や言葉によって意味合いが変化する効果として知られており、クレショフ効果が文章で発揮されています。
例えば「つかれた」は「疲れた」とも変換できますし、「突かれた」とも取れるものです。
ここで前後に人物名や土地名などを置いたらさらに意味合いが変わります。

要するに文脈効果とクレショフ効果の関係性は同じ働きであるものの、発揮される分野が違うわけです。

【応用・実例】クレショフ効果をマーケティングに活かすときのポイントと具体例

クレショフ効果はマーケティングに、特にプライミング効果を効率良く発揮すればイメージ戦略や広告などに活かせます。
例えば市販されているシチューのルーを売りたい場合、画像で紹介するなら商品だけでは消費者に購入の意欲を抱かせる事はできないものです。

そこでクレショフ効果とプライミング効果を用いるわけですが、ここで大切なポイントは「購入させるために物語を生み出す働きがある別な画像」を使う事に尽きます。
シチューのルーであればCMで見かけるような冬の銀世界や雪だるまが効果的です。
わざと寒いイメージを抱かせる事でシチューの温かさを強調し、食べる意欲をうながします。

またSNSで目にする美女と化粧品の組み合わせも良い実例です。
美女を化粧品に組み合わせる事で清潔感や美しさを強調し、化粧品の効果もとい信用の創造をさせます。
他にも香水であれば花畑や海といった爽やかなイメージがある自然の画像を、パソコンであればキャラクターなどを背景にすれば妥当なところです。

いずれにしてもポイントはどのようなイメージ戦略を心掛けているかに尽きます。
それによって広告のイメージが変わり、コントロールしたい部分も大きく変化するものです。
基本的に人間の受け取り方次第で画像の意味は変わるものの、共通しているイメージはあるのでそこを外さなければある程度の効果を果たします。

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