罰への欲求とは?
幸運なことが続くと、もしかしたらこの後で何か悪いことが起きるのではないかと感じる人が多いはずです。
このように良いことが続くと幸せすぎて怖いと感じ、悪いことが起こると安心するような現象を「罰への欲求」と言います。
この現象を唱えたのは、消費者心理に訴える広告を提唱したアメリカの深層心理学者E・ディヒター(Dichter Ernest)です。
ディヒターは著書「欲望を創り出す戦略(The Strategy of Desire)」の中で、以下のように述べています。
人の心の中では、快楽と罪悪感がつねに衝突しあっている。
広告マンの大きな仕事は商品を売り込むことよりも、消費者に安心感を与えることだ。
これはどういうことかというと、例えば、運は人に一定に与えられたものだと考える人がいたとします。
すると、良いことが続くことで運をかなり使い果たしたのではないかと不安に感じます。
これもある種の罰への欲求であり、運がいいことが続いた後に悪いことがあれば、世の中はそんなに甘くないと自分を納得させます。
良いことと悪いことが同じだけ起きるものだと人間は考えます。
だからこそ、良いことばっかりが続いてしまうと必ず悪いことが起こると思うようになります。
罪悪感と幸せのバランスをうまくとらせるマーケティングをする際にこうした心理が必要になるというわけです。
罰への欲求の具体例
そもそも欲求は何かが欠けていた場合にそれを埋めたいと思う時に発生する考え方です。
たとえば投資信託がその1つです。
なぜ人は投資信託をするかといえば、財産を構築したいと思うからです。
うまくいけば銀行に預けるよりもかなりの運用結果となることは明らかですが、同時にこの先このまま運用できるのだろうかと考える人がかなりいます。
これも罰への欲求の1つですが、その時にデメリットも伝えつつ、これをこのようにカバーするから大丈夫と伝えることで消費者を安心させます。
罰への欲求と一緒に知っておきたい、両面提示の法則とは?
罰への欲求に近い法則に両面提示の法則があります。
1つの商品を紹介する場合にメリットだけを伝えるケースがありますが、これを片面提示と言います。
一方でメリットだけでなくデメリットも伝えるやり方を両面提示と言い、そちらの方が説得力が高く、売り上げを伸ばしやすいというものです。
罰への欲求をマーケティングに活かすときのポイントと具体例
罰への欲求をマーケティングで活用するとすれば、デメリットを伝えながらその対策をするという先回り作戦がおすすめです。
先ほどの通販のように、ダイエット器具であれば誰もがネガティブなことを考えます。
それを使っても痩せないのではないか、使うのが面倒になるのではないかなどです。
そのことを商品の紹介の中で伝え、このダイエット器具を15分だけ毎日、新聞やテレビを見ながら利用することで簡単に3キロは痩せられるというような伝え方をします。
毎日15分これを使えば痩せる、しかもダラダラとした時間に使えるというのを先に出すことで、それなら自分でもできそうだと思わせます。
ゼロリスクでハイリターンの投資の話を持ちかけても何か裏があると普通は思います。
ローリスクでハイリターンでも不安に感じますが、なぜそうなるのかというものを不安をくみ取りながら打ち消すようなやり方をすることで納得して利用してもらえます。
この作業をマーケティングで取り込んでいくことが求められます。
他の具体例ではチョコなどのお菓子をあえて小分けにするという作戦で売り上げを伸ばしたというものがあります。
たくさん食べれば太ってしまうけど、小分けにしてあればちょっとだけ食べられるという心理を突いたものです。
罰への欲求をうまく活用すれば売り上げは上げられます。
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